ぺらいち君のイマイチ人生

~東京ドームから徒歩5分~

ぺらいち君のイマイチ人生~東京ドームから徒歩5分~

カラオケ作戦

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「どーすか、アンナとは」
「いや、ぜんぜん進展なし。」
今日は専属恋愛アドバイザーの
タクマとカラオケで作戦会議だ。

俺は、アンナとはまだ
デートらしいデートもできていないので、
自称恋愛マスターに何か有効な作戦がないか
相談も兼ねてタクマに電話した。

最初は、スットンキョーな
アドバイスばかりで、
あんまり信用ならない奴だと思ったけど、
数回、遊んでみると意外とイイ奴だった。

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何より恋愛において相談相手がいるのはありがたい。

「昔から好きになった子を目の前にすると、
 緊張して話せないんだよね・・・」

「ふ~ん。じゃぁ、今からここに呼びますか」

「えっ、誰を?」

「いや、アンナ以外誰がいるんすか?」

はぁぁ?人の話聞いてた?
目の前にすると話せないんだって。
焦る俺をよそに、タクマは
すぐさまスマホを開き、アンナに連絡し始める。

「あ、アンナ?今ヒマ?」

なんて強引なんだ・・・
でも・・・もしかすると、
俺のこの難しい恋愛を成就させるには、
タクマのような強引さが
打開の糸口なのかもしれない。

30分もすると、アンナが到着。

「へ~二人って仲良かったんだ?」

「まぁね~、ぺらいッちが俺に
 相談があるって言ってきて~」

「え?何の相談?」

おい!こいつ!
俺はタクマの腕を小突くが
タクマは知らん顔している。

「まぁ、いろいろね」

でもやはり目の前にすると
中々面白い話ができない・・・。
何を話せばいいのだろう・・・
俺は居てもたってもいられなくなり、
マイクを取る。

実は一人カラオケをするくらい
歌うのは好きだったりする。

ん?・・・そうか・・・

なるほど、分かったぞ、タクマ!
カラオケなら話下手な俺でも歌うことで、
うまくまぎれ、気まずくなることがない!
そのうち、打ち解け合って
楽しい時間を過ごすことができるということか!
だからここにアンナを誘ったのか!
そういうことなら・・・よし!


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こういう時の選曲は、
自分の好きなマイナーな曲は封印し、
今流行りのメジャーな曲を歌えば間違いない。

とりあえず、DA PUMPの「U.S.A」と。
これなら結構盛り上がるし、イケるはずだ。

イントロが流れると、
二人も頭を揺らしながら
軽くリズムをとり始める。
よしよし。もうそろそろサビだ。
このサビがちょっと高音なんだよなぁ。
俺はサビ前部分を歌いながら、
チラッと横目で聞いている二人を見る。
ん?!!!

「あははは!でしょー?」

なにやらタクマがアンナに話しかけている。
アンナも笑いをこらえきれずに口を押えて
笑っている。
会話の内容はよく聞こえないが、
なんだかとても盛り上がっている。

えーーー!?ぜんっぜん聞いてねぇっ!!!

しかし、途中で演奏中止するわけにもいかず、
俺はなんとか歌い続ける。

その間、二人の会話は大盛り上がり。

「そうそう!」

結局、俺は二人の様子が気になりながらも、
最後まで歌いきった。
すると、二人は
全然聞いていなかったにも関わらず、
いきなりこちらを向くと拍手を始めた。

パチパチパチパチ!

「うぇーーーい!!最高っ!!」

おまえら・・・全然聞いてなかっただろっ。

でも次はタクマに歌わせて
俺がアンナと盛り上がる番だ!
すると、なぜだか入れていない
次の曲のイントロが流れはじめる。

「次、入れときました!!
 これスゲー聞きたいっす!!」

おい・・・絶対聞く気ないだろ!
そして案の定、俺が歌っている中、
二人はまた話し始める。

俺の歌声は完全にBGMと化していた・・・。

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