ぺらいち君のイマイチ人生

~東京ドームから徒歩5分~

ぺらいち君のイマイチ人生~東京ドームから徒歩5分~

なぜか大家さんと・・・

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よっし、よっし。
今日は久々にバイト早上がり。
ここんとこ、東京ドームは嵐のライブで
忙しかったから・・・。

今日は帰って何しようか。
そろそろ溜まった洗濯物も洗わんとな。
また履くパンツが無くなってしまう・・・

「オノくん?? 201号室の」

突然の後ろからの声に振り向くと、
アパートの大家さんが立っている。

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丸々とした柴犬も一緒だ。大家さんの後ろに隠れて
こっちを見ている。

「あ、こんにちは~」

大家さんは、70歳くらいのお爺さんで、
どうやら独り身らしい。
俺が住んでいるアパートは、
大家さんの自宅の
敷地の中に、建てられているので、
家の裏には大家さんが住んでいる。
休みの日には、たまに
家の近くで見かけるが、
こう言ってはなんだが、見た感じ、
ちょっと頑固ジジイっぽいので、
軽く会釈だけして済ましている。
でも、あっちから話しかけてくるなんて
珍しいな・・・

「ちょっといい?」

「え?はい」

「あのね、先月の家賃、
 まだ振り込まれてないんだよ」

「え?」

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あ・・・そうだった!
今、銀行に預金が無かったんだっ!
うわっ。やべー!
ちょっと怒ってるぽいし。

「すみませんっ!すぐ振り込みますっ!」

俺はお辞儀をして、
急いで家に逃げ込もうとする。
すると、また後ろから
大家さんに呼び止められる。

「あ!ちょっと待って!」

振り返ると、大家さんが
神妙な顔をしている。

なな何だろう・・・
やっぱり怒ってるのかな・・・
まさか、家を
追い出されたりするんじゃないだろうか!

「あ!今、お金取りに行きますんで!
 すみませんっ!」

「いや、まぁ家賃の事は
 そんなに急がなくてもいいよ」

「へ?・・・あ、そうですか・・・」

あれ?怒ってない?

「オノ君・・・
 君、よく家で歌ってるよね?」

「え?」

うわ~~~・・・
聞こえてたのか・・・
そんな大きな声で
歌ってたつもりじゃないのに。
まさか、隣人から苦情が来たとか?!
やばい!それが原因で
やっぱり家を追い出されるのか?!

「あ、あ、すみません。気を付けます・・・」

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「いや、いいんだよ。
 実は・・・
 歌を教えてもらいたくてね」

「はい???」

大家さんは、急に
モジモジしながら話し始める。

「実は、毎週、老人会で
カラオケに行くんだけどね。
どうもうまく歌えないんだよ。
教えてくれないかなぁ?」

「え?え?いや、まぁ、いいですけど・・・」

「よしっ!じゃぁカラオケに行こう!」

「え?!!!今からですか?!」

「そうだよ。じゃないと
 練習できないでしょ。

 もちろん、カラオケ代は出すから」

「え・・・あ、ありがとうございます」

「夕飯は食べた?」

「いや、まだです・・・」

「じゃぁ、そこのガストで
 食べてから行こう!」

「あ・・・」

かくして、なぜか俺は、
大家さんにガストで
ミックスグリルをご馳走になり、
カラオケに向かったのだった・・・。