ぺらいち君のイマイチ人生

~東京ドームから徒歩5分~

ぺらいち君のイマイチ人生~東京ドームから徒歩5分~

デカい風呂

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 当時、付き合っていた彼女に
フラれたのをきっかけに、
今の家に引っ越してきて6年がたつ。

俺は、新居を選ぶときの決め手として、
風呂の大きさにこだわった。
前の家で当時の彼女と一緒に
お風呂に入ろうとすると、
狭すぎてカッコ悪い思いをしたからだ。
日当たりよりも、風通しよりも、風呂がデカいこと。
かといって、トイレとお風呂が
別々の家は家賃が高くつく。
ユニットバスでありながら
足を延ばせるほどの浴槽がある家を
探すのは中々大変だった。
これで、いつでもイチャイチャできる。

引っ越してからしばらくは、
毎日浴槽にお湯をため、
一人でデカい風呂を満喫。
終わった後は、キレイに浴槽を磨く。
いつか可愛い彼女と一緒に入るぞ。

しかしそれから6年、
一向に一緒に入る相手はできない・・・。
とうとう今では一人で風呂に入っても、
浴槽はほとんど使わず、
シャワーのみの生活になっていた。
それでも毎日ゴシゴシと
浴槽を磨く習慣だけは続いていた。 
小綺麗にされたままほとんど使われない、
ただただ無駄にデカい風呂。
でも、きっといつかカワイイ彼女と・・・


ブフォーーーーー
お風呂場からのドライヤーの音を
聞くのは久しぶりだ。

「ふぅあ~~気持ちよかったぁぁ」
「・・・」

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はぁ・・・なんなんだ・・・
家を失くしたハマーンが
強引に家に押しかけてきて2日目。
バイト後、俺と一緒に帰宅したハマーンは、
帰るや否や、すぐにお風呂に
お湯を溜めたかと思うと、
当たり前のように俺より先に風呂に入っていた。
100キロ越えの巨体から上がった湯気が
6畳一間の部屋に充満する。

「オノんちの風呂はデカくていいね!
 ゆったりできる」

「それは良かったです」

こんなはずじゃなかった。
俺はこんなオジサンのために・・・